社会保障局と退役軍人省が情報公開法に基づく請求を無視、AIによるデータ解析の有無も争点に
アメリカ自由人権協会(ACLU)は2025年4月22日、社会保障庁(SSA)および退役軍人省(VA)を相手取り、情報公開法(FOIA)に基づく訴訟を提起しました。対象となるのは、「政府効率化局(Department of Government Efficiency:DOGE)」による個人情報へのアクセス実態と、それに関連する人工知能(AI)の活用有無に関する記録です。
背景:情報公開請求が放置され続けた結果、訴訟へ
ACLUは2025年2月、複数の政府機関に対しFOIA請求を提出。以下の内容を求めていました:
- DOGE関係者が市民の個人情報にアクセスした記録
- AIが個人データを分析に使用された証拠
- これらの情報へのアクセスが法的に許可されているかの確認
しかし、SSAはこの請求の迅速処理を拒否し、ACLUの異議申し立てにも返答していない状況です。さらに、VAに至っては請求に一切対応しなかったとされています。
ACLUの声明:「連邦政府は説明責任を果たすべき」
ACLUのスピーチ・プライバシー・テクノロジープロジェクト副部長であるネイサン・フリード・ウェスラー氏は次のように述べています:
「米国政府は、合法的な情報公開請求を無視することで責任を逃れることはできません。市民の財務・医療・個人情報が不正にアクセス・分析・悪用されている可能性がある今、私たちには知る権利があります。」
特に高齢者や退役軍人はリスクが高く, その情報がDOGEにより違法に扱われていた場合の影響は深刻であるとACLUは警鐘を鳴らしています。
DOGEとは?イーロン・マスク率いる「民間監視チーム」
DOGE(Department of Government Efficiency)は、イーロン・マスク氏の指導のもとで設立された非公式な政府監視チーム。その目的は、連邦機関の効率化と人員削減にあります。
しかしながら、
- 政府職員ではないDOGE関係者が個人情報へアクセスしている
- 司法命令を回避しようとする動きもある
といった報道が相次いでおり、憲法違反や権限逸脱の可能性が指摘されています。
まとめ:個人情報保護と公的透明性の対立が加速
- ACLUがSSAとVAを提訴、DOGEの市民情報アクセスに関する記録開示を要求
- 情報公開法(FOIA)に基づく請求を、政府機関が放置
- DOGEはイーロン・マスク主導の非公式チームで、連邦機関の効率化名目で監視を強化中
- 市民のプライバシーと国家の透明性をめぐる新たな法的対立が浮上
今後の訴訟の行方は、米国内における個人情報保護のあり方に大きな影響を及ぼす可能性があります。


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