欧州委員会が規制強化へ本格始動、デジタル市場の競争促進が狙い
AppleとMeta(旧Facebook)は、欧州連合(EU)の新たな規制「デジタル市場法(DMA)」に基づき、初の罰金処分を受けることとなりました。欧州委員会は2025年4月22日に発表した声明で、両社が新ルールを順守していないとして、調査に基づき是正措置と制裁金を科す方針を明らかにしました。
デジタル市場法(DMA)とは?
2024年3月に正式施行されたDMAは、Google、Apple、Meta、Amazon、Microsoft、ByteDance(TikTok)といった「ゲートキーパー」とされる巨大プラットフォーム企業を対象に、公正な競争を促進することを目的とした法律です。
特に以下のような行為が禁止されています:
- 独占的なアプリストア運営(Appleなど)
- 自社サービスへの優遇(Metaの広告など)
- 他サービスへの誘導制限
- 消費者の選択肢を奪う設計
Apple:外部決済への不当な制限が問題に
Appleに対しては、App Storeにおける外部リンク制限と支払い手数料の過剰徴収が問題視されました。欧州委員会は、Appleが開発者に対して「消費者をアプリ外の支払いページへ適切に誘導できない仕組み」を維持していると指摘。
Appleは、外部決済へのアクセスを一部許可していると主張しているものの、実際には制約が多く、リンク先への設計自由度も低いため、ユーザーと開発者双方の選択肢を狭めているとの判断が下されました。
Meta:広告の個人情報利用をめぐる透明性欠如
Metaに対する問題は、「広告追跡を拒否する代替手段の不透明性」です。現在Metaは、ユーザーに広告追跡を無効にするオプションを提示する代わりに、有料プラン(広告非表示)を選ばせる方式を導入しています。
しかし、欧州委員会はこの手法が実質的に無料オプションを排除し、「同意の自由な選択」を奪っていると見なしています。DMAは、個人情報に基づくターゲティングをユーザーの明確な同意がない限り禁止しており、Metaの現行対応はこれに反するという判断です。
制裁金の金額と今後の影響
現時点で具体的な罰金額は未発表ですが、DMAの規定では年間世界売上高の最大10%(再違反時には最大20%)が上限として設定されています。
AppleとMetaの世界売上から考えれば、数十億ユーロ規模の制裁金が科される可能性もあります。
今回の措置は、欧州委員会がDMAを強力に執行する意志を明確に示した初のケースであり、他のテック企業にも大きな影響を与えるとみられています。
まとめ:プラットフォームの透明性と競争環境が問われる時代へ
今回のAppleおよびMetaへの初の制裁は、巨大テック企業の行動を明確に規制する新時代の到来を意味します。
消費者保護と公正な競争環境の確立が強く求められる中、企業側には透明性のある対応が今後ますます重要になるでしょう。


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